国際栄養学会でラクトフェリンの研究成果を発表!
去る10月4日~8日にライオン研究開発本部の小野研究員が国際栄養学会に出席し、ラクトフェリンの研究成果について発表しました。
この学会は日本栄養食糧学会の上部組織であり、4年に1度開催される栄養学分野におけるオリンピックとも言える大きな学会。今年度はタイ・バンコクにて開催され、「栄養の安全」というテーマの下、106ヶ国から4000人を超える多くの研究者が参加しました。
食料問題や栄養に関する最先端技術など幅広い分野について、世界をリードする研究者が300を超える講義を開催し、また3000題近くのオーラルまたはポスタープレゼンテーションで活発な議論が行われました。展示会場も膨大であり、コカコーラ、ネスレ、ユニリーバ、ダノン、ニュートリライトなど世界の名だたる企業が多く出展。また学会期間中は毎日タイの女王陛下が会場を訪れ、熱心にシンポジウムを聴講されていました。女王陛下は食糧問題には非常に関心があり、貧困層の救済活動を積極的に推進されるなど、国内外で高い評価を受けています。
小野研究員はラクトフェリンのヒト臨床試験結果、内臓脂肪への関与メカニズムの解析結果について、ポスター発表を行いました。1時間という限られた発表時間の中で、非常に多数の研究者に内容を見て頂き、意見交換をすることができ、さらなるラクトフェリン研究の深堀にむけて邁進する決意を新たにしたとのこと。
また、肥満はもはや全世界の問題となっており、世界中の研究者が肥満解決に関する研究に高い興味を持っていました。小野研究員が聴講した発表内容の一部をご紹介します↓
世界の栄養に関する問題は、「子供の低栄養」と「肥満の増加」の二つが主なものである。「子供の低栄養」は、アジア、アフリカを中心とした発展途上国での問題であり、急速な人口増加に食糧の供給が追いつかず、5歳以下の死亡率が30%に上る地域もある。また現在世界では約3億人の子供が、鉄などの微量金属不足であり、貧血状態であるとのこと。栄養状態の悪化は、マラリア等の感染症での死亡率を高めたり、将来的には肥満や認知症になりやすい体質となり、医療費などの経済面での影響が懸念される。一方で「肥満の増加」も大きな問題。第二次世界大戦以降、全世界の人口は2倍となったが、食料の生産は3倍となった。
これまで肥満は欧米を中心とした先進国での問題だったが、交通手段の近代化、高カロリーなスナック・ジュース等の普及に伴い、途上国でも肥満が急速に増え、今や世界では13億人が過体重である。それに呼応して糖尿病、高脂血症、高血圧などメタボリックシンドローム関連疾患の罹患率が増加している。これらの課題を解決するため、WHOが主導となって産官学の国際的な連携を図り、食の安全はもちろんのこと、農業政策、輸出問題、人口問題、環境問題などを勘案し、理想的な栄養状態を達成するための施策を考えていく必要があるとのことでありました。
小野研究員からのコメント↓
「食事はおいしくて口に合ったが油っぽいものが多く、また1皿の量が非常に多くて、食べきることが出来ないほどであった。交通面では、朝晩の交通渋滞に驚かされた。車、電車、タクシーの利用者が非常に多かったのが印象に残る。このような生活を続けていればメタボリックシンドロームになるのが必然と思われるが、実際レストランの客を見渡しても多くの中年は肥満であったし、学会でもタイにおける肥満者の増加問題が取り上げられていた。この状況はタイだけの問題ではなく、発展途上国全般に広がっているものと思われる。」















